やりたい仕事、やりたくない仕事

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空間プロデューサーになりたい!

社会人になって、飲食店を複数経営してる会社の本部で企画的なことをしていたのですが、雑誌やテレビで見かける「空間プロデューサー」という仕事がかっこいいと思うようになり、そのためにはインテリアデザイナーに成るのが近道と考えて内装工事の会社に転職しました。

僕は27歳。1988年だったので、今から思えばバブル経済が始まってイケイケの時代です。

それまでインテリアの知識は皆無だったので、インテリデザイナーの求人に応募しても不採用通知の山。「現場監督なら採用してもいい」という会社に潜り込み現場監督の仕事をしました。

バブルだったこともあり、内装だけで億単位の案件など、凝ったデザインの現場が多数あって、早朝から深夜まで休日返上で仕事してましたが苦になりませんでした。

バブルが弾けて、地味な仕事が多くなったことと、内装工事が終わる頃にお店のスタッフが来てオープン準備をしてるのを見てるうちに「やはりお店をやる側で仕事したい」と思うようになり退職。

その後、知人から誘われて印刷会社の営業に転職しました。

正直言って、印刷会社の営業の仕事には興味がなかった(やりたくなかった)のですが、知人から「一度遊びに来てみないか」と言われて会社に行ったとき、社長さんから「給料はいくらくらい欲しいの?」と聞かれて、とっさに(無理だろうと思う)金額を答えたところ「じゃあそれで来てよ」と言われて断れなくなったのです。

人生初の営業

なれないスーツを着ての営業の仕事は(人見知りの激しい僕には)苦痛でしたが、その会社には活版からオフセット、輪転まであらゆる印刷機が揃っていて、現場の人からいろんな話を聞けるのは楽しかったし勉強になりました。

そのうち、別の知人を介して店舗プロデュースの話があり、それに専念するために退職して独立したのですが、店舗プロデュースの話が暗礁に乗り上げてしまい、またまた無職に。

その後、ある事情から会社をつくることになって、たまたま買ったMacのおかげでデザインの仕事をするようになり、(紆余曲折ありつつ)今日に至ります。

というわけで、いままでの人生を振り返ってみると、やりたい!と思う仕事に就いたのはインテリアデザイナーの1回だけ。しかも、結局は現場監督をしただけでインテリアデザイナーにも空間プロデューサーにもなれませんでした。

あとは、たまたま誘われて入った飲食の企画会社と印刷会社。会社をつくったのもつくりたかったわけではなくたまたま。その後飲食店を展開したりもしましたが、それもやりたかったわけではなくたまたま。

たまたまだらけの人生(笑)

やりたい仕事、やりたくない仕事

最近は、やりたいことを仕事にしようという風潮がありますよね。

僕の場合は、上に書いたようにやりたいと思ってした仕事はほとんどありません。

でも、考えてみたら全てが「いま」につながってるような気もします。

というのも

おもしろタノシズムでは「視点、上げてこー!」と言ってますが、関わってきた仕事はぜんぶ「視点」を上げることに役立ってるから。

飲食店は、接客サービス業と言われますが、食材を仕入れて料理をつくって提供するという意味では製造業的な部分もあるし、集客するためのマーケティングやスタッフをマネジメントする仕事もあります。お店の一つ一つが「会社」みたいなもの。

現場監督は、図面を見ながら、現場の職人さんに指示をしたり工程を管理するのが仕事。僕はこのときの経験から、平面を見て3次元をイメージできるようになったし、作業内容の違う業種を組み合わせて工程や部材の段取りをすることを学ぶことができたと思います。

印刷の仕事は、印刷物が完成するまでの数多くの工程があり全体の管理が重要になります。僕が仕事していた時代は、デザイナー、カメラマン、写植屋さん、製版屋さん、紙屋さん、加工屋さんなど、様々な業種の人たちとやり取りしながら仕事を進めていました。

これらの経験から、上流から下流までの全体を見るとか、行ったり来たりしながら段取りを考えるということができるようになったおかげで、独立してから(未経験にもかかわらず)デザインの仕事ができるようになったし、おもしろタノシズムを思いつくことができたと考えています。

以上は、あくまでも僕のケースであって、まったく同じ仕事を経験しても、人によって別の能力が身についたり才能に気づくこともあるでしょう。

結論的な

こんなこと書くと老害認定されるかもしれませんが、好きな仕事ややりたい仕事を探すのもいいけど、どんな仕事でも眼の前のことを一生懸命(できれば面白がりながら)やってたら、なにかしらの能力が身についたり才能に気づいたりするのではないでしょうか。

さらに怒られそうなことを書くと

僕がサラリーマンとして働いた3社とも(いまから考えると)超絶ブラックな会社でしたが、仕事の大変さよりも新しいことを知る好奇心が上回っていたので苦になりませんでした。
※ブラック企業を肯定しているわけではありません。

この記事を読んで、あなたがどう感じるかはわかりませんが、いまの仕事が面白くない、自分にはあってないと思う方は、少し視点を上げてみてはいかがでしょう。

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